社会貢献コラム
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2020/8/5 地域の豊富な資源を活用、活力ある地域の創造に貢献(大阪支部 塩崎 敏邦 氏)

地域の豊富な資源を活用、活力ある地域の創造に貢献

 

大阪支部 塩崎 敏邦

 

 

会社を定年退職して、趣味の合唱やゴルフや旅行を楽しんでいましたが、その他に何か地域社会に少しは貢献したいと思っていた時に、合唱仲間のNさんから「奈良をもっと元気にする」NPOを立ち上げて活動を開始したので、一緒に参加をとの勧誘を受けたのが17年前でした。このNPOを立ち上げたメンバーは奈良県立大学の先生と私達企業OBが立ち上げた団体でして、名前は「地域創造政策研究センター」と何とも堅苦しく、覚えにくいネーミングです。略称の「地創研」の名前のほうで今はよく知られております。設立のコンセプトは「地域にある豊富な自然・観光・人的資源を活用して活力ある地域の創造に貢献したい」という目標で自主的な活動をするものです。ここでは今まで、この活動をした中で、特に地域に貢献できたと実感できた取り組みを3つ紹介いたします。

①  限界集落調査の活動

平成21年の4カ月かけて、奈良県の委託事業として、県内の14市町村(115集落)の限界集落(人口の半分以上が65歳以上の高齢者になって,村として共同生活の維持が困難になった集落のこと)を訪問し,そこの代表者に面談して、現在の生活状況(職業、交通の確保、集落維持の為の困っていること等アンケート調査を行って、今後の県の施策に活用する為の活動でした。私が担当したのは、大台ケ原の近くにあって吉野川上流に位置する川上村の集落14箇所でした。この村は川や山に囲まれ自然に恵まれ、古事記にも出てくる歴史のある村です。生駒の自宅から毎週2時間かけてこの村の全ての集落を訪ねて調査活動を行いました。各地区の長老さんから村の存続の為に困っている事や維持するための苦労話しをお聞きしました。3か月間の調査の合間には、村の中にある「杉の湯」や「入乃湯温泉」という秘湯も楽しめましたし、この村から始まったといわれる「柿の葉寿司」や天然のアユやアマゴ料理も堪能できました。

そして全員の資料がそろった段階で、奈良県立大学でデータを集計し、統計処理した報告書を奈良県庁に提出しました。この活動は奈良県のホームページにも紹介され、知名度の向上と新規の会員確保につながりました。

 

②  町や村おこしの為の企画や実践活動

毎年の事業計画に上記の活動を計画して、少しでも観光や経済支援のお役に立てればと実行してきました。

野迫川村への活動

この村のNPOと連携してアマゴの養殖や村の名産や歴史を発展させる活動につながった

御杖村への活動

役場の有志と連携して村の名所「伊勢街道を歩いて半夏生を鑑賞するツアーを実施して、村の皆さんに喜んで頂いた。

山添村への活動

村の名所旧跡を村の観光リーダーに案内して頂いた資料を地創研の会報から県内に発信した。

月ヶ瀬村への訪問

村の名産のお茶摘み体験と地元の合唱団と私達の男声合唱団との交流を通して懇親を深めた。

 

③  合唱フェスティバルの企画、運営活動

このイベントが歴史も長く地創研の活動の核として今も継続している事業です。始まったのは2003年にニューヨーク・シンフォニック・アンサンブルが、夏休みの期間に日本全国を演奏旅行していることを、NHKの知人から知って、奈良の演奏会は地創研が特別協力の形で実質の企画運営をすることになったのが最初でした。その時の地創研の企画力、集客努力、運営力が主催者のNHKやアメリカのNYSEからも高い評価を受けたことで地創研のノウハウになって、永く奈良県内の音楽イベントにつながったものです。10年間のNYSEとのコラボが終わってからは、奈良県の文化振興課との連携で、毎年奈良県の合唱好きを150人ほど新聞で公募して、毎年の恒例の芸寿祭行事として、有名な古今東西の合唱の名曲(モーツアルトやフォーレのレクイエムや髙田三郎の合唱曲など)を演奏してきました。振り返れば昨年までに、累計で3千人以上の演奏者と2万人のお客様に楽しんで頂けたことになります。音楽好きな方は是非地創研のホームページをご覧ください。

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