放課後子ども教室 「ゆうゆうプラザ」への参画
東京支部 堺 俊治
〇放課後子ども教室
文部科学省が提唱する事業で、全国各地で取り組みがなされていますが、我が埼玉県久喜市では23の小学校全校が取り組んでいます。活動は、空いた教室や体育館、校庭などを使用して、平日の放課後や土曜日に行われています。
〇「ゆうゆうプラザ」
語源は、友と遊ぶ、ということにあります。学童保育あるいは学童クラブとは異なるもので、地域住民がボランティアで活動に関わっているのが特徴です。
〇実施委員会
学校ごとに設置され、後述する諸作業や講座の指導者との連絡調整、そして活動の運営を担います。実施委員の一部は保護者ですが、多くは地域のリタイアした人たちです。
〇取り組みの内容
学校ごとに異なりますので、ここでは現在私が代表として関わっている、今年10周年を迎えた太田小学校での取り組みについて紹介します。太田小学校のホームページ中の「太田っ子ブログ」というコーナーでも時折取り上げてもらっていますので、ご参照ください。
〇活動日時
我々は月曜日の放課後(1時間半ほど)と土曜日の午前中(約2時間)に活動しています。事前に、学校行事に支障がないことを確認しています。
〇活動講座の選定
まず、地域住民に趣旨を説明し、自分たちにはこんなことが(なら)出来るよ、という方を募り、曜日を振り分けます。現役として働いている方は土曜日なら、ということでご協力いただいています。講座は文科系や体育系があり、折り紙、絵手紙、グラウンドゴルフ、ミニテニス、バドミントン、手芸、料理、ジャガイモ掘り、鏡もちづくりなど毎年20を超えています。選択次第では、複数の講座に参加することも可能です。
〇児童の募集
年度初めの4月に講座間の調整をして、月曜日及び土曜日ともに年間各10日ほどを設定し、募集のチラシを全校児童に配布して5月に申し込みを受け付けます。同時に、保護者にもサポーターとしてのお手伝いを呼びかけます。この小学校には約500名の児童が在籍しているので、資料の作成一つをとってもちょっとした作業になります。そういう作業に取り組んでくれるのが実施委員です。申し込みを受け付けると、申し込み児童のデータを手分けしてパソコン入力し、講座ごとに出欠名簿などを作成します。講座によっては、用具等の都合で人数を制限があることもあります。一方では、児童の年間の安全を保障するために保険加入の手続きもします。また、申し込んだ児童に「ゆうゆうノート」を準備します。これは、児童と実施委員や講座の指導者との連絡帳になるもので、児童はこのノートに活動の記録を絵日記風に描くことが出来ます。
〇活動
活動当日、児童は「ゆうゆうノート」を持って活動場所に集合します。実施委員やサポーターがノートに出席印を押し、絵日記にコメントを書き込みます。絵日記のコピーを廊下に掲示するとともに、年度末に優秀賞を選考します。
活動は指導者が主体となり、保護者もサポーターとして補助をします。
珍しい講座に「三味線」があります。日常ではほとんど見ることもない三味線ですが、年10日ほどの練習で3~5曲くらいの童謡などを演奏できるようになる児童の成長ぶりに驚かされます。学校の廊下に三味線の音色が聞こえてくるのはいいものですよ。
〇意義
子どもたちには放課後の異学年との遊びの場、家庭では出来ない体験の場となり、地域の高齢者には子どもとの触れ合いの場となるので、私自身、子どもたちから若さを吸収して元気な毎日を過ごさせてもらっていると思っています。
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