2018/2/27 全体行事
幹事 原田 純
仙台支部全体行事冬の部は東北大学災害科学国際研究所の准教授、蛯名裕一先生(災害文化研究分野)による「慶長奥州地震津波と先人達の復興」と題して実施戴きました。東北大災害研は東日本大震災の後、国家予算と最高の英知を集合し、国内地震研究の最高峰にあります。昨年も国連地震災害研究会が同研究所主催で仙台にて開催されています。同研究所の特徴は「文理融合型による災害研」であり、従来は理系の海底地殻変動、地震ハザード、災害アーカイブ、津波工学等からの研究であった。現在は文系面を加味して貞観地震(奈良時代)、慶長地震、明治三陸地震、昭和三陸地震等々で現地に伝えられている「言い伝え、伝承」「ことわざ」「風習」等、人々の普段の暮らしに目を向ける民俗学の視点から防災、減災を考えるようになったのが最大の特徴である。黒船来航のペリーが日本の農漁民までもの識字率の高さに驚いたのも江戸時代、太平洋で起きた津波の記載が米国には何も無いのに三陸の住民が文字に残していることに驚愕したとの事。政宗が仙台湾沿いに日本一の運河(貞山運河)を長州生まれの武士、川村孫兵衛に築かせ防災と舟運により奥州の米を江戸に送る経済大動脈としたこと。政宗は「子孫のためを思い、長期的な視野で行うのが政治である」と残しているとの事。
大変有意義な講演会でした。2時間半の講演は先生の熱弁で短く感じられた。
支部会員さん、次回も、どーぞお楽しみに。
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